むかし団扇⑥~試作準備Ⅲ1本の竹がうちわになっていく~

うちわの大きさ、型も決まり、急ピッチで制作に取りかかってくれています。

三谷さんをお尋ねすると、1本の竹がうちわの形に近づいていました。

作業は長い竹を切るところから始まります。

右:竹の厚み(実)がある。この厚さがないと釜を通すための穴があけられない。 左の竹の幅が2㌢。ここからうちわの形にしていく

右:竹の厚み(実)がある。この厚さがないと釜を通すための穴があけられない。
左の竹の幅が2㌢。ここからうちわの形にしていく

 

2センチ幅の竹が70本に割られている

2センチ幅の竹が70本に割られている

木取巾と言って、持ち手(柄)になる幅は2センチとし、その2センチを35本に道具で縦に裂いていきます。オーソドックスうちわ(中万月)の骨は35本です。

今回は小割なので、35本にしたところで、その1本1本をもう1回割り、骨を70本にしていただきました。単純に裂けばよいものではなく、皮と実、皮と実、よく見るときちんと区別されて割られているのが分かります。

左がかすかにカーブを施している柄。何もしていない右側のものと比べると、良さが分かりやすい

左がかすかにカーブを施している柄。何もしていない右側のものと比べると、良さが分かりやすい

持ち手になる柄も工夫を凝らしてくれていました。少しくびれを作り、高級感を漂わせます。(N)


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